キッチンカーは人気のビジネスですが、現実の厳しさから「やめとけ」と言われることも多い事業です。
「キッチンカーは資金的にきつい」
「儲からない」
「手続きが複雑」
などの声もよく聞きます。
この記事では、キッチンカーを断念した主な理由と、比較的始めやすい【焼き芋屋さん】の魅力を解説します。
新規事業を検討中の方、資金面での不安がある方や、成功へ自信が持てない方は、ぜひ最後までお読みください。成功への近道となる情報をお届けします。
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キッチンカーの廃業率は30%と高め
2023年版中小企業白書によれば、飲食サービス業の開業率は、全業種の中で最も高い11.2%です。しかし、廃業率も4.7%で最も高く、入れ替わりの早い業界といえます。
その中でもキッチンカーは廃業率が約30%と高めです。多くの人が開業を試みますが、競争が激しく、利益を上げるのは簡単ではありません。
とくに初年度に廃業するケースが多く、長く続けることが難しい分野。継続的な収益を得るためには、しっかりとした事業計画が求められます。
*2023年版 中小企業白書(HTML版)
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2023/chusho/index.html
「キッチンカーはきつい」「開業を後悔している」と感じる人が多い理由
多くの人が参入し「キッチンカーはきつい」「開業を後悔している」と、結果的に断念する人が多いキッチンカー市場。その理由を4つに分けて解説します。
- 初期費用が高額
- 場所の確保が難しい
- 複雑な手続き
- 安定収入の確保が難しい
①初期費用が高額:キッチンカーが向いている人は資金的余裕がある人
キッチンカーの開業には高額な初期費用が必要です。車両購入費は新車で200万円〜350万円、中古車でも100万円前後かかります。
さらに、調理器具、食材、燃料費、イベント参加費、駐車場代など、運営コストも意外と高額です。
また、車両をレンタルする場合も高額になることが多いようです。レンタルの際は銀行融資を受ける必要があるため、1ヶ月超の時間と複数の書類手続きが必要となります。
つまりキッチンカーは、資金的余裕がないと経営維持が難しい事業と言えるでしょう。
キッチンカーの中古車は100~500万円・レンタルは月額40万円程度かかる
キッチンカーの購入費用は、中古車の軽ワゴンや軽トラックなら約100万円〜300万円、大型ワゴンや1トントラックなら約200万円〜500万円です。
レンタルは月単位・週単位・日単位で設定されていることが多く、月額で40万円ほど。このように、キッチンカーはかなり初期費用がかかりますので、綿密な資金計画が必要です。
②場所の確保が難しい:キッチンカーは競合が多く儲からない場合も
キッチンカー事業は自由な働き方ができ人気の反面、競合が増えて営業場所の確保が難しくなっています。
とくに、人気スポットやイベント会場では、出店許可を得ること自体が難しい状況です。許可が下りなければ、売上も上げられません。
また、天候に左右されることも多く、雨天中止となれば、その日の売り上げがゼロになってしまうリスクも。
競合が多さや、場所の確保の問題を考慮すると、想定したよりも儲からない場合があるため、資金回収が難しくなるリスクも懸念されます。
③複雑な手続き:「キッチンカーはやめとけ」と言われる大きな理由の一つ
キッチンカーは、食品衛生法に基づく複雑な手続きが必要です。
- 保健所の許可
- 営業許可
- 食品衛生責任者の設置(有資格者が1人以上いる必要がある)
上記の手続きが、最低限必要になります。
食品衛生責任者の資格は、各都道府県の「食品衛生協会」が開催する講座を受講すれば取得できますが、一定の時間が必要になるでしょう。
営業許可は商材によって異なり、事前に確認しなければなりません。また、検査や交付に2週間程度の手続き期間を要します。
これらをクリアするには時間と労力が必要で、手続きが大きなハードルとなって開業を断念するケースも少なくありません。
④安定収入の確保が難しい:キッチンカーは「儲かるメニュー」次第?
キッチンカーの売上は、立地や天候、メニューの人気度など、さまざまな要因によって大きく左右されます。そのため、1年を通して安定収入を得ることは、実はとても難しいのです。
メニューが魅力的で客単価も高ければ、それなりに収入は見込めます。しかし、看板メニューがなければ話題性も乏しいため、情報が地域の人々に浸透しづらく集客にはつながりません。
常に新しいメニューを開発したり、顧客のニーズに合った商品を提供したりするなど、継続的な努力が求められるのが一般的です。
キッチンカーと比較して焼き芋屋さんが開業しやすい4つの理由
焼き芋屋さんは低コストで始められ、手続きも簡単。シンプルな運営で秋冬に需要が集中します。
焼き芋屋さんが、開業しやすい事業として注目されている理由は以下のとおりです。
- 必要な初期投資が少ない=機材があればできる!
- 簡単な手続きでやりたい時に始められる
- メニューは焼き芋のみ!シンプルな運営
- 秋・冬の需要がとくに高い(冬だけ営業もOK)
その魅力をご紹介します。
必要な初期投資が少ない=機材があればできる!
焼き芋屋さんは機材さえあれば始められるため、初期投資を抑えられることが大きな魅力。
必要な設備は焼き芋機、さつまいも、販売用テーブルなどで、特別な設備や大規模な準備はいりません!
焼き芋機は、新品でも20万円〜30万円程度、移動販売に必要なリアカーは30万円以下、軽トラックは50万円〜100万円程度です。
自宅の庭で焼いた芋を近所で販売するなど小規模に始めれば、さらに初期費用を抑えられるでしょう。
簡単な手続きでやりたい時に始められる
焼き芋屋さんは、複雑な手続きなしで始められます。
さつまいもを焼いて提供するのに、保健所の営業許可、道路使用許可、調理師免許などはいりません!複雑な手続きが不要なため、開業のハードルがとても低いんです。
調理も焼くだけ!誰でも始めやすいのが大きな魅力。
ただし、保健所によって見解が異なる可能性がありますので、念のため確認すると安心ですね。
メニューは焼き芋のみ!シンプルな運営
メニューは焼き芋のみ!焼き方や販売方法をマスターすれば、効率的に運営できます。
調理は、芋を洗って焼き芋機に入れるだけ。仕入れ後の保存がきくため在庫管理も楽で、フードロスを減らし環境にも優しいですよね。
また、寒い秋冬に旬のものを提供できるので、お客様にとても喜ばれます。
焼き芋屋さんはシンプルな運営でありながら、人々の笑顔がたくさん見られるお仕事なんです。
秋・冬の需要がとくに高い(冬だけ営業もOK)
焼き芋は秋冬にとくに人気が高く、季節限定のメニューとして販売することで集客力がアップします。
「ホクホクの焼き芋」が売られていたら、つい買ってしまいませんか?
つまり、短期間で収益を上げることが可能なうえ、需要予測もしやすいため仕入れも効率的です。
冬場のみの営業もOK!
オフシーズンは他の仕事や準備に充てられます。柔軟な働き方ができ、主婦の方にも人気です。
焼き芋屋さん開業の3ステップ
焼き芋屋さんを始めるには、以下の3つのステップを踏みます。
- 必要な設備を揃える
- さつまいもの仕入れ
- 宣伝と集客
順にみていきましょう。
ステップ1. 必要な設備を揃える
焼き芋屋さんの開業に必要な主な設備は、軽トラックと焼き芋機です。初期費用を抑えるため、中古品やレンタルの活用がおすすめ。
販売台車は、三輪車やリヤカーなど、移動と販売を兼ねたものが便利です。
さらに、保温機、のぼり、スピーカーなどの宣伝用具や保温用の箱、販売用の袋も準備しましょう。
コストを意識しながら、必要な機材を揃えることが大切です。
ステップ2. さつまいもの仕入れ
さつまいもの仕入れは、地元農家との直接取引や、市場からの購入が可能です。
たとえば、農家へ直接訪問したり、地方農家から直送してもらったりなどの方法があります。スーパーへの卸依頼をしても良いですね。
季節や品種によって味や食感が異なるため、試食して甘くてホクホクとした品質の良いものを選びましょう。
大切なのは、実際に訪問して品質と価格のバランスを見極めること。さらに、顧客満足度を高めるには、季節やニーズに応じた品種選びが重要となります。
ステップ3. 宣伝と集客
焼き芋屋さんの宣伝と集客は、のぼりやのれん、ちょうちんなどの視覚的な宣伝とSNSの活用が効果的です。
開業日や名前が決まったら、InstagramやXで発信開始しましょう!
具体的には、
- 営業場所・時間
- 定休日
- 焼き芋の種類
などを写真付きで紹介します。
準備期間中の奮闘する姿や、焼き上がり、場所やお店のこだわりなどを紹介することで、視聴者が興味を持ってくれますよ。
ほかにも、いもこの焼き芋開業学校では、地元密着型の集客戦略をお伝えしています。気になる方は開業講座を受講して、リピーター獲得につなげましょう。
【1月開催】
焼き芋屋さんになりたい方向け
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焼き芋屋さん開業に必要な情報をもっと知りたい方は「いもこの焼き芋開業学校」へ!
焼き芋屋さんは、キッチンカーに比べて初期費用を抑えられ、比較的簡単に始められる事業です。
しかし、美味しいさつまいもの仕入れや集客方法など、成功させるためにはさまざまな方面から準備が不可欠。
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